北海道に建設中の国策半導体メーカー、ラピダスの工場に12月、最先端の半導体製造に欠かせない極端紫外線(EUV)の露光装置が搬入される。EUV露光装置はオランダのASML社しか作れず、同社が市場を独占する。しかし露光装置はかつて日本が80%のシェアを握り、EUV露光技術はそもそも日本人が発明したものだった。それなのに作れなかった。
「EUVは、超音速旅客機のコンコルドのようなものと思っていました。最終的にはモノにはならないだろう、と」
ニコンの社長、会長を務めた牛田一雄さんは27日、記者との懇親会で問われ、そう振り返った。「しかし、コンコルドという私の予想は見事に外れました……」
世界首位ニコンの転落
ニコンは露光装置の世界ナン…