お金がなくて、1日中何も食べないことがあった、十分な食べ物が買えずに体重が減ったことがあった――。過去1年間でこんな経験をしたことがある人が日本の5人に2人以上いることが、東京科学大の調査でわかった。
健康的な食料を十分に継続的に取ることができない「食料危機層」だとしている。食品価格の高騰で、日本でもフードセキュリティーが脅かされているとみられる。
東京科学大が、今年2月、全国の1万人を対象にオンラインで行った世論調査の一環。米農務省のフードセキュリティー調査を参考に、この1年間で「食べ物を買うためのお金が入る前に、食べ物がなくなるのではと心配したことがあった」など、八つの質問を尋ねた。「よく当てはまる」「時々当てはまる」などと答えた人を「食料危機の状態にある人」と定義した。
食料危機層は全体で43.8%で、男性が46.3%とやや多かった。また世帯年収が少ない、若年層、非都市部に多く、最終学歴が中学や高校、短大などの人の方が大学や大学院の人よりも危機層の割合が高かったという。地域別では東北、九州で50%超が危機層だった。
調査した研究者「日本でこれほどとは」
調査した藤原武男・未来社会…