米国籍として誤登録された日本国籍の男子生徒=生徒の母親提供(画像の一部を加工しています)

 生まれた時から日本国籍なのに、無断で外国籍として登録された上、後から日本国籍を取得したことにする申請書を提出させられた――。日英米のルーツを持ち、高知県内のサッカークラブに所属していた中学1年の男子生徒(13)が、日本サッカー協会(JFA)と所属クラブから、そんな扱いを受けていたことが朝日新聞の取材でわかった。識者は「人権上、大きな問題があり、差別的な対応だ」と指摘している。

 JFAは、取材に対して事実関係を認め、「生徒と保護者に誠意をもって対応していく」としている。

 この生徒の母親によると、発端は今年3月末。所属クラブの代表から届いたLINEのメッセージだった。

 「(生徒は)外国籍になりますでしょうか?」

クラブ側と生徒の母親のライン上のやり取り。「外国籍になりますでしょうか?」などと聞かれたことがきっかけで、外国籍の選手として誤登録されていることが判明した=2025年3月27~28日、生徒の母親提供(画像の一部を加工しています)

 母親は、突然の質問に驚いた。「うちの子は日本国籍なのに、なぜこんな確認を……」

 生徒は米国籍の父親と日英ルーツで日本国籍の母親を持ち、生まれた時から日本国籍だ。国籍法上、親のどちらかが日本国籍であれば、子も日本国籍を得られるからだ。

 母親が関係者たちに確認すると、2年前、選手登録のシステム上で、無断で外国籍として誤登録されていたことが判明します。そして、国籍情報を修正しようとしたところ、さらに心を砕かれるような出来事が起きたと言います。

 翌月、母親が所属クラブの代…

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