スノーボード女子ビッグエアで優勝した村瀬心椛(中央)、2位の岩渕麗楽(左)、3位の深田茉莉(右)=AP

 スノーボードの世界選手権は28日(日本時間29日)、スイスのサンモリッツでビッグエア決勝があり、女子は北京冬季五輪銅メダルの村瀬心椛(ここも)(TOKIOインカラミ)が162・50点で初の世界一に輝いた。岩渕麗楽(れいら)(バートン)が156・00点の2位、深田茉莉(ヤマゼン)が153・25点で3位と日本勢が表彰台を独占。スキー、スノーボードの世界選手権で日本勢が1~3位を占めるのは、1999年大会のジャンプ男子ノーマルヒル(船木和喜、宮平秀治、原田雅彦)以来26年ぶりで、女子では史上初めて。

 この種目は急斜面を滑り降りて空中に飛び出し、技の難度や完成度などを競う。

 気温0度。冷え込む夜に行われ、硬くなった雪に海外の有力選手たちが苦戦する中、日本勢の安定感が際立った。

 今大会、スロープスタイルで銀メダルを獲得した村瀬が1回目から見せる。横に3回転半する大技を決めてトップに立った。4回目出場の岩渕、18歳の深田らも負けじと攻め、難度の高い技を次々と成功させた。

 最後は日本勢同士でメダルの色を争う展開に。

 逃げ切って金メダルをつかんだ20歳の村瀬は「大舞台でやりたい技ができた。最高にうれしい」。2位の岩渕、3位の深田も「みんなで高め合えた」と口をそろえた。

 来年のミラノ・コルティナ五輪に向けて弾みをつけた日本勢。表彰台に立った3人の笑顔の後ろで、三つ並んだ日の丸が揺れた。

共有
Exit mobile version