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エジプトで日本の保育を取り入れた保育園を運営している須藤真希さんと園児ら=本人提供
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 エジプトで保育園をつくり、日本の保育のすばらしさを伝えている女性がいる。なぜエジプトで、そして、なぜ保育を伝えているのか――。

 須藤真希さん(54)が、子どもの頃から興味があったのは、ピラミッドやツタンカーメン……。考古学者になることやエジプトに行くことを夢見ていた。由緒ある私立保育園を開いている実家で育ったこともあり、夢の通りにはいかなかった。

 20歳のころ、タイのボランティア活動に参加し、スラムの子どもたちと遊んだり歌ったりした。貧しい生活をしながらも、身の回りにあるものでめいっぱい楽しむ子どもたちの表情は輝いていた。「いつか、世界の子どもたちのために仕事がしたい」と思った。

 2人の子どもをシングルマザーとして育てながら、保育士としてこれまでに六つの保育園で働いてきた。園長を務めたほか、保育の専門学校の講師もしてきた。

須藤さんは、エジプトで開いた保育園の運営や、今後つくる予定の「移動図書館」などのために、「CAMPFIRE」でクラウドファンディングを3月末まで実施しています。

 転機は2019年。旅行先の…

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