ふだんの食事で、大豆製品や野菜、魚など、伝統的な日本食をよくとる人は、その度合いが高いほど、抑うつ症状が少ない傾向にあるとする研究結果を、国立健康危機管理研究機構などのチームが専門誌で発表(https://doi.org/10.1111/pcn.13842)した。
2018~20年度に、関東や東海地方に本社がある5社の従業員約1万2500人に協力してもらった。飲酒や睡眠といった生活習慣について尋ねたほか、どんな食品や料理をどのくらいの頻度で食べているか、独自に開発した質問票を用いて聞いた。
単品でなく、パターンで調査
回答をもとに「伝統的日本食スコア」を作成した。白米、みそ汁、大豆製品、調理野菜、きのこ類、海藻、魚、漬けものや干物など塩分が多めの食品、緑茶をたくさんとっているほど点数が高くなる。
かつては「納豆が体にいい」などと、単体の食品と健康の関係が指摘されることが多かった。ただ食事は、複数の料理や食材を組み合わせてとることが多いため、最近は個々の食材より、食事パターンとのかかわりを調べる研究が増えてきている。
抑うつについては、「ゆううつだった」「よく眠れなかった」など、過去1週間に感じた11の気分について質問し、該当する合計ポイントが9点以上あると「抑うつ症状あり」と定義。日本食スコアの高い人から低い人までを四つのグループに分け、関係を調べた。
「弱点」踏まえ、改良型メニューでも
すると、日本食スコアが高い…