決算会見に臨む日産自動車のイバン・エスピノーサ社長=2025年7月30日午後4時50分、横浜市西区の日産自動車グローバル本社、西山明宏撮影

 経営再建中の日産自動車が30日発表した2025年4~6月期決算は、純損益が1157億円の赤字(前年同期は285億円の黒字)だった。販売競争が激しい中国や、採算が悪化している上にトランプ米政権の関税政策のあおりを受ける米国などで苦戦を強いられた。

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 売上高は前年同期比9.7%減の2兆7069億円、営業損益は791億円の赤字(前年同期は9億円の黒字)だった。同日公表した25年9月中間決算の業績見通しは、売上高が同8.1%減の5兆5千億円、営業損益は1800億円の赤字(前年同期は329億円の黒字)と見積もった。

 日産は昨年、米国や中国での販売不振により業績が急速に悪化。25年3月期決算で、過去3番目に大きい6708億円の純損失を出した。経営危機を乗り切るため、予定していた従業員の削減人数を2万人に広げ、世界で7工場を削減するとした。

 7月15日にはイバン・エスピノーサ社長が会見を開き、主力工場の一つだった追浜工場(神奈川県横須賀市)での生産を27年度末に終えると発表。子会社の日産車体湘南工場(同県平塚市)も26年度までに車両の生産を終えるとした。

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