会見する日産のイバン・エスピノーサ社長=2025年7月15日午後5時41分、横浜市西区、関田航撮影

 経営再建中の日産自動車が、創業の地である神奈川県の2工場で完成車の生産を終える。主力工場の一つだった追浜(おっぱま)工場(同県横須賀市)は2027年度末に、子会社の日産車体湘南工場(同県平塚市)は26年度までに生産を終了する。懸案だったコスト構造の改善は進むが、成長戦略をどう描くかが課題だ。

 「リーダーとしてこんなことをやりたいと思う人はいないだろう。ただ残念なことに、やらなければいけないことだ」。15日夕方に日産グローバル本社(横浜市)で会見を開いたイバン・エスピノーサ社長は言った。

 日産の国内工場が生産をやめるのは1999年に閉鎖が決まった村山工場(東京都武蔵村山市)以来、およそ四半世紀ぶり。

 今回、2工場で生産を終える背景には主力の自動車事業で稼げない日産の現実がある。

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