日産自動車が筆頭株主の自動車部品メーカー・ジヤトコ(本社・静岡県富士市)は16日、英イングランド北東部サンダーランドに新たに生産拠点を設けると発表した。日産に対して来年以降、電気自動車(EV)向けの部品を供給しつつ、欧州で日産以外への販路拡大も探る。
ジヤトコには日産が75%を出資。新拠点も、日産のEV生産工場の道路を挟んで向かい側が選ばれた。約1万3千平方メートルの建物で、モーターとインバーター、ギアが一体化した「電動パワートレイン」を年間34万台生産する。設備への投資額は4870万ポンド(約93億円)で、現地雇用は183人を見込む。
日産は昨年12月、ホンダとの経営統合に向けた協議入りを発表した。ジヤトコの佐藤朋由社長は日産出身で、経営統合については「サプライヤーとしては技術力を持ち、我々にとっても良い話になるよう動くしかない」と話した。
当面は日産向けの部品製造に注力するが、「決して日産だけにフォーカスするつもりはない」と佐藤社長。ジヤトコとして欧州初となる新拠点を「フル活用」し、他社向けの部品も製造したい考えを明らかにした。
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