日経平均株価を示すボード。3営業日続けての大幅安となった=2025年4月7日午前9時15分、東京都中央区、伊沢健司撮影

 週明け7日の東京株式市場で、日経平均株価は続落して始まり、一時、前週末の終値より2800円超下落し、3万1000円を割った。取引時間中に3万1000円を割り込むのは2023年10月以来、約1年半ぶり。世界経済が悪化するとの懸念を背景に、3営業日連続の大幅安の展開になっている。

 前週末4日の米ニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が史上3番目の下げ幅となる2231ドル安い3万8314ドルとなるなど、世界同時株安の流れが続いている。米国の「相互関税」で貿易摩擦が再燃するとの見方が広がっており、世界経済悪化への懸念が急速に強まっている。

 日経平均は前週の終値より625円安い3万3154円で取引を開始した。自動車大手や半導体製造装置メーカーをはじめ、幅広い銘柄が売られ、その後、下げ幅が拡大した。外国為替市場で円相場が一時1ドル=144円台後半まで円高ドル安が進行。輸出企業を中心に業績が悪化しかねないとの懸念から、輸出関連株の下押し要因になっている。

 トランプ米大統領は2日(日本時間3日)に相互関税の詳細を明らかにした。その後、中国が報復措置として追加関税を課すと発表。欧州も報復を警告するなど、事態の収束が見通せない。

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