史上初めて4万4000円台を記録した日経平均株価を表示する画面=2025年9月9日午前9時45分、東京都中央区、竹花徹朗撮影

 9日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、一時、前日終値より500円超上昇して初めて4万4000円台をつけた。8月19日につけた取引中の史上最高値(4万3876円)を上回った。前日の米国株式市場で主要な指数がそろって上昇したことに加え、自民党総裁選をめぐる次期政権への期待感が投資家心理を下支えした。

 その後は利益を確定する売り注文が広がり、上げ幅は縮小。前日より184円52銭(0.42%)安い4万3459円29銭で取引を終えた。

 前日の米ニューヨーク株式市場では、中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに動き、米国経済を下支えするとの見方が改めて意識された。ダウ工業株平均は反発し、前週末より114.09ドル(0.25%)高い4万5514.95ドルで取引を終えた。

 東京市場もその流れを引き継ぎ、日経平均は263円高で取引を始め、間もなく4万4000円台をつけた。半導体関連銘柄を中心に買い注文が入った。石破茂首相の退陣表明を受け、次期政権の経済対策への期待が高まっていることも、最高値更新の支えとなった。

 だが、日経平均は9月4日からの3日間で1700円超上昇した。市場関係者は「米国の利下げの織り込みが進む一方で、今後の経済指標の結果を見極めたい動きも出てくる。4万4000円付近で上値が重くなる展開も予想される」と話していた。

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