米紙ワシントン・ポストなどは4日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収について、バイデン米大統領が「正式に阻止」する意向だと報じた。米大統領選を前に政治問題化していた買収案に対して、現職大統領が反対を表明する異例の展開になりそうだ。
日鉄は、USスチールを約140億ドル（約2兆円）で買収することで同社と合意している。同紙は複数の関係者の話として、バイデン氏がこの買収の阻止の発表に向け、準備を進めていると報じた。英紙フィナンシャル・タイムズ（FT）は、数日中にも発表される可能性があるとしている。報道をうけ、USスチールの株価は20%超急落した。
日鉄が昨年末に公表したこの買収案について、米政府機関の対米外国投資委員会（CFIUS）は、安全保障上の懸念がないかを審査している。FTは、CFIUSがUSスチール側に、「克服しがたい安全保障上の懸念がある」とすでに伝えたと報じている。
ホワイトハウス高官は4日…
