米首都ワシントンで2025年6月5日、米連邦議会下院の公聴会で話すラトニック商務長官=AP

 日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画について、ラトニック米商務長官は5日、協議がまだ続いていることを明らかにした。トランプ米大統領が5日までに買収の可否について結論を出すとされていたが、最終判断には至っていない模様だ。

 ラトニック氏は5日、米下院で開かれた公聴会で買収計画について問われ、「米国を守ることをいかに保障するかを議論していて、この議論は今も続いている」と述べた。「(トランプ氏が)取引が米国にとって良いものになるだろうとの見解に至った」とも語った。

 また、バイデン前大統領が1月に出した買収の禁止命令を巡り、日鉄とUSスチールが米政府を訴えた裁判で、両社と米政府は5日、連邦控訴裁判所に訴訟を13日まで一時停止するよう要請した。訴訟の進行を止めることで、買収をめぐる判断のための時間を稼ぐ狙いがあると見られる。

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