日本銀行は18、19日に金融政策決定会合を開き、追加利上げの是非を慎重に判断する。日銀内では、米国経済の行方や来年の春闘での賃上げ水準を見極めたいとの声が強い。ただ、直前には米国の金融政策を決める会合が開かれ、為替の動き次第では利上げに踏み切る余地を残す。
日銀の植田和男総裁は10月の決定会合後の記者会見で、「経済と物価の見通しが実現していけば、政策金利を引き上げていく」と述べた。日銀関係者は、経済と物価の経済指標に「悪いデータはあまり見当たらない」とし、想定通りとみる。
ただ、7月会合での追加利上げ以降、急激な円安が一服し、物価高に加速感がみられないとして「急いで利上げをする必要はない」との見方がある。その場合、利上げは来年1月会合以降となる。7月の追加利上げでは市場がサプライズと受け取り、株価が乱高下した。「その傷は深い」と話す関係者もいる。
政治情勢も判断に影響か
10月の衆院選で与党が過半…