日本銀行は、先月末の金融政策決定会合で追加利上げを決めた。自民党の財政健全化推進本部事務局長を務め、金融・財政政策にかかわる越智隆雄・衆院議員は、今後の利上げについて「慎重に進めていくべきだ」と話す。日銀が金融正常化を進める際に求められる政府の財政政策も聞いた。
――日銀が追加利上げを決めたあと、株価が乱高下しました。
「日本の株価の下げ幅が、米国よりもかなり大きかったのには驚いた。今後、米国景気が悪くなり、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ回数が増えるとの観測が強まって、急速な円高ドル安が進んだからだろう」
――日銀の追加利上げが原因との見方もあります。
「利上げは経済活動にマイナスの効果があるので、ないとはいえないが、主因ではない。むしろ植田和男総裁が7月会合後の記者会見で、物価が見通し通りに推移すれば、金利を引き上げていく、とさらなる利上げに言及したことだろう」
円安問題、いったん収束
――なぜ、7月会合で利上げ…