日本銀行の内田真一副総裁は5日、静岡市で講演し、今後の利上げについて「経済や物価の反応を点検しながら確認し、進めていく」と述べた。市場の一部で日銀の追加利上げ観測が強まっていたが、時期やペースには言及しなかった。
内田氏は、物価上昇率2%の目標について、日銀が示している見通し期間の後半(2025年10月~27年3月)に達成できるとの見方を示した。日銀の経済と物価の見通しが実現していけば「引き続き政策金利を引き上げていく方針」と語った。
利上げの時期やペースは「経済・物価・金融市場の動向次第」とこれまでの説明を繰り返した。その一方で、講演後の記者会見で「毎回(の金融政策決定会合で)利上げしていくペースではない」とも述べた。日銀は1月会合で、4会合ぶりの利上げを決めており、3月会合での利上げに否定的な見方を示した。
市場では、物価が上ぶれする…