2025年7月30日、韓国大統領府で会談する日韓議員連盟会長の菅義偉元首相(左)と韓国の李在明(イジェミョン)大統領=韓国大統領府提供

 与野党の国会議員でつくる日韓議員連盟の会長を務める菅義偉元首相らが30日、韓国の大統領府で李在明(イジェミョン)大統領と会談した。交流と協力を拡大して日韓関係を発展させていくことや、議員交流を進めることで一致した。

 議連幹事長の長島昭久首相補佐官らが同席した。日本側によると、会談では歴史問題についての話は出なかった。日本側からは、李氏の早期の来日を歓迎するという石破茂首相のメッセージを伝えたという。

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 李氏は会談の冒頭で「韓国と日本が互いに助けになる良い関係に、未来志向的に発展していくことを心から望んでいる」と発言。「日本国民と韓国国民の関係も、韓国政府と日本政府の関係もよくならなければならない」とし、議員間の交流、協力が拡大すれば関係発展に大きく役立つと指摘した。

 菅氏も「議員同士の友好、発展を図りながら日韓両国民が互いに安心安全な道を歩んでいくことができるよう、しっかりと取り組んでいきたい」と応じた。

 かつて日本への厳しい発言をしていた李氏に対し日本側は当初、警戒感が強かったが、6月に大統領に就任した李氏は日韓関係を重視する発言を繰り返し、改善基調を維持する姿勢を示している。

 韓国大統領府関係者は29日、菅氏らの訪問に関して「政府は日本各界との多様な意思疎通の努力を通じ、堅固で成熟した韓日関係を構築していく」と述べていた。

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