トランプ米政権による相互関税の発動が8月1日に迫るなか、23日に日本と欧州連合(EU)の首脳会談が東京で開かれます。慶応大の細谷雄一教授(国際政治学)は「日欧関係の歴史で、画期的な転換点になる」と言います。なぜ、それほど大事な会談となるのか、話を聞きました。
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――23日に日EU首脳会談が予定されています。
これは日欧関係において、戦略的に重要な節目となると思っています。
米国が相互関税を発動する8月1日を目前に控え、EUは相当程度、日本との連携を戦略的に利用しようとしているように見えます。つまり、単なる日本とEU間の取り決めではなく、EUにとっては米国との関税交渉を有利に進めるための圧力のカードでもあるのです。
――どういうことでしょうか。
EUにとって日本は、法の支…