2025年7月15日、ワシントンのホワイトハウスで報道陣に応じるトランプ大統領=ロイター

 トランプ米政権による相互関税の発動が8月1日に迫るなか、23日に日本と欧州連合(EU)の首脳会談が東京で開かれます。慶応大の細谷雄一教授(国際政治学)は「日欧関係の歴史で、画期的な転換点になる」と言います。なぜ、それほど大事な会談となるのか、話を聞きました。

  • 中国はなぜ米国に「背水の陣」ができたか 北京の識者語る交渉の展望

 ――23日に日EU首脳会談が予定されています。

 これは日欧関係において、戦略的に重要な節目となると思っています。

 米国が相互関税を発動する8月1日を目前に控え、EUは相当程度、日本との連携を戦略的に利用しようとしているように見えます。つまり、単なる日本とEU間の取り決めではなく、EUにとっては米国との関税交渉を有利に進めるための圧力のカードでもあるのです。

 ――どういうことでしょうか。

 EUにとって日本は、法の支…

共有
Exit mobile version