旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.(スマイルアップ))の創業者、故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、同社が設置し、弁護士で構成する「被害者救済委員会」が30日、この1年の聞き取りの状況を振り返り、現在の被害申告者数や補償に合意した人数などについて、発表した。
有志の被害当事者で「1 is 2 many 子どもへの性暴力を根絶する Action Plan(通称ワニズアクション)」をつくり、子どもの性被害をなくすための取り組みをしている元ジャニーズJr.の中村一也さん(37)は、発表について「数十年という長期間にわたってなぜ性加害が繰り返されてきたのか、その調査もせずに、ただ数だけ出されても意味がない。性加害という負の遺産によって、ビジネスを築いてきたという自覚をもち、スマイル社は被害の全容を解明し、社会的責任をとるべきだ」と話した。
さらに、被害当事者からは「数には表れていない未申告者も相当いるのではないか」との声も聞かれる。
被害を訴える当事者で活動していた「ジャニーズ性加害問題当事者の会」(9月解散)の元副代表の石丸志門さん(57)のもとには個人的に、「被害を申告するか悩んでいる」「被害を申告できない」といった相談があったという。
記事の後半では、子どもの性暴力被害に詳しい小児精神科医と多くの性暴力被害者の代理人を務めている弁護士が、スマイル社の発表と被害者救済委員会による補償の進捗状況などについてコメントしています。
- ジャニー喜多川氏の性加害、補償半数と合意も 被害の全容明かされず
■「被害者救済を打ち切ること…