第47回全日本おかあさんコーラス全国大会(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催、キユーピー協賛)が24日、開幕した。
この大会を目指す歌い手たちに、愛されている詩人がいる。今年4月28日に亡くなった詩画作家、星野富弘さんだ。20代で遭った事故で首から下の自由を失った星野さんは、口にくわえた筆で、花を描いて詩を添える「詩画」を描いた。作品は多くの人の心をとらえ、多数の歌曲や合唱曲も生まれた。
作曲家なかにしあかねさん(60)も、星野さんに魅せられた一人だ。あたたかな言葉を、親しみやすく美しいメロディーにのせ、約40曲を世に送り出した。
なかにしさんが星野さんの詩と出会ったのは10代のころ。父で作曲家の中西覚さんの書庫で、星野さんの最初の詩画集「四季抄 風の旅」を見つけた。東京芸術大で作曲を学ぶと、星野さんの詩に曲をつけ始めた。
1991年に、無伴奏混声合唱組曲「風の旅」を発表。翌92年には、歌曲集「二番目に言いたいこと」を、ソプラノ歌手の西由起子さんの依頼で作曲した。
長く留学していたこともあり…