映画ジャーナリスト・大高宏雄さん
歌舞伎の名跡をめぐる、跡取りとやくざの息子の熱情と友情、確執など、壮絶な半生を描く映画「国宝」。興行収入100億円を超える大ヒットの裏に、若い世代の「変化」を見る映画ジャーナリストの大高宏雄さんに話を聞きました。
- 八代目菊五郎が語る映画「国宝」 歌舞伎は「守る」と「見いだす」
映画がヒットするかどうかは、様々な要因が絡んでいますが、メディア環境の変化もその一つでしょう。
幅広い世代がSNSの口コミやレビューを見て、映画館に行くかどうかを見定めています。「面白かった」「感動した」など型通りの感想ではなく、「国宝」では「経験のない出会い」「感動のレベルを超えた」「見たことのない美しさ」といった熱量の高い言葉が目立ち、「見なければならない」という気にさせます。なぜ自分は心を打たれたのか、この気持ちは何なのか。その言葉を見つけるため、何度も足を運ぶ人がいるのでしょう。
今、大ヒットする映画は「推…