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創志学園―関西 二回裏関西1死満塁、横山が先制の捕前スクイズを決める。捕手後藤=2024年4月27日、マスカット、大野宏撮影
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 春季岡山県高校野球大会(県高野連主催)の準々決勝4試合が27日、倉敷市のマスカットスタジアムと同市営球場であり、4強が決まった。

 岡山理大付は昨秋の県大会準優勝の岡山城東に集中打で逆転勝ちし、倉敷商は岡山東商を延長サヨナラで下した。玉野光南は総社南を2点差で振り切り、関西は今春の選抜大会に出場した創志学園に13安打を浴びせ、4投手の継投で零封した。

 準決勝はマスカットスタジアムで28日午前9時から岡山理大付―倉敷商、同11時30分から玉野光南―関西の顔合わせとなる。(大野宏)

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 九回裏2死、この日の119球目。最後の打者を空振り三振に仕留めた玉野光南の村上凌久(りく)(3年)はくるっと半回転して声をあげた。2回戦の倉敷工戦に続く完投勝利。「夏のAシードがかかってたんで。エースの意地です」

 昨秋の県大会では2回戦でおかやま山陽相手に先発。5回を投げたが3失点し、チームも敗退。一冬越しての成長の秘密は「イノシシにぶつかったんです」と田野昌平監督は笑う。昨年11月の下校中、自転車で坂道を下っていて、飛び出してきたイノシシの脇腹に突っ込み、右くるぶしを骨折した。

 「治ったらすぐ走り込みをしよう」と約1カ月待たされた分、強化練習に身が入り、完投できる体力がついた。この日は一時同点に追いつかれたが「後になればなるほど良くなった」と田野監督。最後も143キロ、会心の直球だった。(大野宏)

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