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久慈―聖光学院 六回表2死満塁、左翼への2点適時打を放つ和野=2025年6月11日午前11時35分、ヤマリョー、長野剛撮影
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 第72回春季東北地区高校野球大会は11日、山形県の2球場で準々決勝4試合があった。久慈(岩手2位)は、選抜大会8強の聖光学院(福島1位)に6―7で敗れ、4強進出を逃した。4強には聖光学院のほか、仙台育英(宮城1位)、能代松陽(秋田1位)、八戸学院光星(青森2位)が進出した。

 一回に先制した久慈は二回に3点本塁打を浴びるなど5失点。随所で安打を重ねて逆転したが、七回に再び逆転を許した。久慈は相手を5本上回る15安打を放ったが、好機に攻めきれなかった。

     ◇

(11日、第72回春季東北地区高校野球大会準々決勝、久慈6―7聖光学院) 2点を追う六回2死満塁、久慈の和野虎牙選手(3年)は2球目を鋭く振り抜いた。打球を左翼方向にはじき返し、試合を振り出しに戻す同点打に。ベンチは沸き立ち、後続の一時勝ち越しにつなげる4番らしい一振りだった。

 「あれは、来ると分かってましたから……」

 和野選手はそう振り返った。仲間から「絶対にインコース真っすぐが来るぞ」と言われていた。その前の打席、同じ2死満塁の好機にその球で見逃し三振に打ち取られたといい、「相手はまた同じ手で来る」と。

 1点を追う立場になった八回の打席は、2死走者なし。なんとか出塁しようと同じ内角直球に狙いを定めたら、「読まれてたんだと思います。緩急をつけた投球で、振らされました」。

 最後の打席は三振に終わり、「対応力を付けなくては」と課題をあげた和野選手。悔しさを胸に夏の活躍を誓った。

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