春闘の中間総括について会見する連合の芳野友子会長(中央)ら=2024年5月16日午後4時3分、東京都千代田区、片田貴也撮影

 労働組合の中央組織・連合は16日、今年の春闘の中間的な総括を発表した。33年ぶりの高水準となった賃上げ率を「経済社会のステージ転換に向けた大きな一歩」と評価する一方、過去最長のマイナスとなっている実質賃金のプラス転換に向けて「賃上げの流れを中期的に継続していくことが不可欠」とした。

 春闘の第5回集計では、定期昇給を含む正社員の賃上げ率は平均5・17%で、最終集計と比較すると1991年(5・66%)以来の高水準になっている。中間総括では要因として、物価高が続く中での賃上げへの期待や、人手不足の加速を受けて企業間で人材定着を意識した競争が強まった点などを挙げた。

実質賃金は過去最長のマイナス

 物価高への対応では基本給を…

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