労働組合の中央組織・連合は4日、今年の春闘の第3回集計結果を公表した。定期昇給を含む正社員の賃上げ率は平均5・24%となり、前年同期を1・54ポイント上回った。先月公表した第2回集計の5・25%に続いて5%台を確保し、過去の最終集計と比較すると、1991年(5・66%)以来、33年ぶりの高水準が続いている。
今回は2日午前10時までに回答があった傘下の2620組合分をまとめた(第2回集計は1446組合分)。基本給を底上げするベースアップは、明確にわかる2159組合分の平均で3・63%となり、第2回より0・01ポイント下がった。
組合員300人未満の1600組合の賃上げ率は4・69%で、第2回の4・50%から伸びた。一方、300人以上の1020組合は5・28%で、第2回と同じだった。
芳野友子会長は会見で「中小組合が健闘している。中小・小規模事業者は人手不足の問題が非常に大きく、人の流出に歯止めをかけるためにも賃上げが必要との認識があるのではないか」と話した。(片田貴也)