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宇都宮地裁

 宇都宮市の国道バイパスで昨年2月、バイクを運転していた会社員佐々木一匡さん(当時63)が乗用車に追突され死亡した事故で、宇都宮地検は10日、自動車運転処罰法違反(過失運転致死)の罪で起訴した被告の男(21)について、法定刑の重い危険運転致死罪に訴因変更するよう宇都宮地裁に請求し、発表した。訴因変更は佐々木さんの遺族が求めていた。

 事故は昨年2月14日夜、同市下栗町の新4号国道で起きた。起訴状などによると、佐々木さんのバイクに男の車が追突。車の速度は時速161~162㌔で、佐々木さんは多発外傷と胸部大動脈損傷で死亡したとされる。男は制限速度を100㌔上回っていたという。

 地検は昨年3月、過失運転致死罪で男を起訴したが、その後、1年半以上にわたり補充捜査を進め、男が危険運転致死罪の要件にあたる「制御することが困難な高速度で車を走行させた」と判断したという。

 男の公判は昨年4月に始まったが、途中、遺族が危険運転致死罪への訴因変更申請を地検に要請し、中断していた。訴因変更が認められれば、公判は裁判員裁判で開かれる見通し。(高橋淳)

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