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智弁和歌山―千葉黎明 二回裏、力投する智弁和歌山先発の渡辺=白井伸洋撮影
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 (21日、第97回選抜高校野球大会1回戦 智弁和歌山6―0千葉黎明)

 最後は二ゴロのベースカバーで自ら勝利のアウトを奪った。智弁和歌山のエース渡辺颯人が、わずか90球で完封。「完封は初めて。1人で投げきること自体、あまりないことなので」と喜んだ。

 二回まで33球を要したが、その後は、一転して少ない球数でアウトを重ねた。相手が積極的に打ちに来ていると分かっていても、「コースを間違えなければ大丈夫。打たせてとるのが、自分の持ち味なので」と攻め続けた。

 同じ背番号1で臨んだ昨夏の甲子園の初戦は2番手で登板。延長十一回タイブレークの末、決勝点を許して敗れた。その時の反省から、力まずバランス良く投げることを心がける。

 「練習では思いきり力む。その分、試合では軽い力感で投げることを意識している」。序盤に球数がかさんだのは、緊張からではなく、「この舞台に戻って来ることができた、楽しい、という思いが強かったから」。

 自己最速の145キロをマーク。冷静さを取り戻した三回以降は、制球重視で打ち取った。

 横浜市出身。「一番練習できる」と進学した。優勝候補の横浜には中学時代の友達もいる。「決勝で会おう」と約束している。

 智弁和歌山は2021年夏の全国優勝以降、甲子園では3連敗中だった。「それも背負って、この春は絶対勝つぞと思って来た」。甲子園で久々に校歌を響かせた。

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