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暑い季節になっても長袖を着ている子どもたちを見ることが増えた
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 暑い日でも長袖を脱がない子がいます。毛深さを隠したい。肌が覆われ安心する。理由は様々ですが、熱中症を心配する親や、「ヘルプサインだ」と感じる教員もいます。各地で真夏日が相次ぐ中、子どもの衣服についてどう考えればよいのか。当事者たちの話を聞きました。

毛深さ気にして夏でもジャージ

 大阪市の女性(48)の18歳の娘は中学生のころ、真夏でもずっと長袖で過ごしていたという。制服は長袖のブラウスで、部活も長袖のジャージー姿だった。

 幼い頃から腕や足の毛を気にしていたが、小学5年生のころに友人から「毛深いね」と言われたのをきっかけに、「永久脱毛したい」と言うようになった。「周りでも子どもが毛深さを気にしているという話を聞いた。小中学生で永久脱毛に行かせる親もいた」

 幼い身体へのレーザー治療の影響が不安で、女性は脱毛には反対だ。そもそも毛が生えているのは普通で気にすることではないと伝え、脱毛は大人に近づく高校生になってから、と娘に伝えた。中学に入ると自分で毛をそったり脱色したりした。それでも娘は、学校では真夏も長袖で過ごした。

「暑い日でも長袖を着ている子どもを見たことがありますか?」という質問に、アンケート回答者のうち、4人に3人が「自分や自分の子どもがそう」「身の回りで見たことがある」と答えました。自由記述でも様々な意見が寄せられました。結果は、https://www.asahi.com/opinion/forum/203/で読むことができます。

 部活動は卓球部で、真夏の練習は熱気に包まれる。「部活中に気分が悪い、頭が痛いと訴え、迎えにいったことが何回もある。分厚いジャージーを着て暑そうで、脱いだらと言っても聞かない」。熱中症は命に関わる。脱いで欲しかったが、本人の意思を尊重した。

 女性自身も小学生のころ、お…

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