(20日、第107回全国高校野球選手権千葉大会4回戦 成田7―4君津商)

 「つなげ」。ベンチから幾度となく叫んだ、君津商の捕手で4番打者の石原輝也(3年)の思いは、ようやく最終回に届いた。

 1死後、連打で一、二塁。石原も初球の直球を右前へ運んで3連打。その後も犠飛、適時打、押し出し四球と続き、コールド負け寸前から3点差まで迫った。「とても粘り強いチームだった」と甲子園でも経験豊富な成田の尾島治信監督もたたえた。

 相手投手に、五回2死までパーフェクトに抑えられていた。4番の石原は、二回、五回とも先頭打者で凡退。最終回には「ここで打つのが4番だ」との強い思いで打席に入っていた。

 中学校までは投手と三塁手をしていたが、強肩を買われ、君津商入学後に捕手に転向。現役時代に捕手だった松井一将監督と技術を磨いてきた。二回には、機動力を伝統とする成田の盗塁を刺した。

 「一番成長した。いつも笑顔でチームを見守ってくれていた」。主将の土谷飛斗(同)は石原をそう評し、感謝した。=ぴーちゃん

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