テヘランで2023年8月に展示されたイランの弾道ミサイル。ウェスト・アジア・ニュース・エージェンシー提供=ロイター

 イスラエルとイランの軍事的な応酬が激しさを増している。中東の2大軍事大国は国境を接していないため、直接的な地上戦にはなりにくく、主戦場はミサイルや無人機、戦闘機による「空中戦」に移っている。両国の「実力差」はどこにあるのか。

 兵力の面では、イランが大きく上回る。総人口はイランが約8600万人、イスラエルは約1千万人。英シンクタンク国際戦略研究所(IISS)の年次報告書「ミリタリーバランス2025」によると、軍の規模は、イランが正規軍と精鋭部隊の「イスラム革命防衛隊(IRGC)」と予備役をあわせて約96万人になる。一方のイスラエル軍は、徴兵制を基盤とする現役と予備役を合わせて約63万人とされる。

 ただしAP通信は「兵力の規模の違いは、地上戦では意味を持つが、空中戦においては決定的ではない」と指摘する。

 イランはこれまで、パレスチ…

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