【群馬】昨年の第32回萩原朔太郎賞を受賞した最果(さいはて)タヒさんの作品展が7日、前橋市千代田町3丁目の前橋文学館で始まった。作品に登場する言葉を、展示室内に様々な手法で配置した美術展のような構成で、最果さんの詩との新たな出会いを体験する場を目指したという。
最果さんの作品は若者からの強い支持があることから、作品展は市内三つの高校の生徒6人による詩の朗読会でスタート。同館の萩原朔美特別館長も加わり、受賞作の「恋と誤解された夕焼け」から選んだ12作品と、朔太郎の詩7作品を読んだ。朗読に参加した市立前橋高校2年の北島愛里さんは「最果さんの詩の言葉にすごく共感しました」。同2年の斎藤月渚(るな)さんは「詩の解釈が人それぞれでおもしろかった」と話していた。
最果さんは素顔や経歴を明かさずに活動しており、小説や映画など様々なジャンルで活躍中だ。萩原特別館長は「現代詩だがわかりやすく、興味を持って読んでもらえると思う。作品に触れて、詩を書いたり読んだりする人が増えてくれたら」と話していた。
作品展は9月21日まで。文学館近くの前橋中央通り商店街にある3店舗でも作品が展示されている。水曜休館。観覧料一般700円。問い合わせは同館(027・235・8011)。