日本人の宇宙飛行士2人が2028年以降、月面に降り立つ見通しとなった。月に最初の一歩を踏み出す日本人は、いったい誰になるのか。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士は現在5人。昨年、宇宙飛行士候補として選ばれた2人を含めると、現時点で7人が対象となり得る。
対象は7人、選考方法は未定
JAXAによると、まだ選考はしておらず、選考方法も決まっていないという。JAXAを先月退職した若田光一さん(60)や野口聡一さん(58)ら、すでに引退した6人は対象外となる見込みだ。
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可能性が高いのは、昨年2月に2千倍超の倍率をくぐり抜けて宇宙飛行士候補に決まった諏訪理(まこと)さん(47)と米田あゆさん(29)だ。
「月面着陸船への搭乗」「月面での船外活動」――。21年に発表された選考試験の募集要項には、業務例がはっきり書かれていた。過去の募集要項にはなかったものだ。
今後、月探査を想定して、地質学の知識を学んだり、月の地形に似た場所での野外実習を受けたりする。11月ごろにも正式に宇宙飛行士として認定される見通しだ。
一方、JAXA関係者によると、有人月探査「アルテミス計画」を主導する米航空宇宙局(NASA)からは「経験のある人を」との要望が寄せられており、月にいく宇宙飛行士は豊富な訓練が必要となりそうだ。
ベテランでは、宇宙飛行3回の星出彰彦さん(55)と、2回の古川聡さん(60)がいる。2人とも、国際宇宙ステーション(ISS)などの宇宙滞在日数は300日を超えており、星出さんはISS船長も務めた。
油井亀美也さん(54)と大西卓哉さん(48)は、25年ごろにそれぞれ2回目となるISS長期滞在が決まっている。
ベテラン宇宙飛行士、定年は平気?
気になるのは月に向かうときの年齢だ。仮に28年夏なら、古川さんは64歳、星出さんは59歳、油井さんは58歳となる。
定年にひっかからないのだろうか。
JAXAによると、宇宙飛行士も一般職員と同様、現在は61歳で定年を迎える。ただ宇宙飛行士に年齢制限はないため、雇用形態を変えて「契約職員」とすれば、定年を過ぎてもJAXAの宇宙飛行士を続けられるという。
海外では、元NASA宇宙飛…