Smiley face
写真・図版
失敗の原因について説明するispaceのミッション2開発統括の日達佳嗣さん=ispace社の配信動画から

 日本の民間企業として初の月面着陸に失敗した宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」は24日、着陸失敗の原因は、月面までの距離を測る高度センサーの異常だったと発表した。センサーに異常が起こり、正常な計測が行われなかった可能性があるという。

 ispaceの月着陸船は6日、2度目となる月面着陸に挑戦したが、予定時刻の午前4時17分の直前に管制室との通信が途切れた。データが管制室に送られてこない状態が続き、通信の回復が見込めず着陸は失敗した。

  • 【何が起きた】「目」開くと月面がすぐそこ ispace着陸直前に減速できず衝突

 ispaceの分析によると、着陸船の高度を測るセンサー「レーザーレンジファインダー(LRF)」で測定値の取得が遅れ、月面着陸に必要な速度まで減速できていなかった。測定値の取得が遅れたのは、飛行中のLRFの性能劣化や、性能が想定よりも低かった可能性がある。

写真・図版
着陸船が撮影した月。右下には着離船が写っている=ispace提供

 ミッション2開発統括の日達佳嗣さんは「2年前の失敗原因がソフトウェアであったのに対し、今回はハードウェアの問題。高度測定に関する点は同じだが要因は異なっている」と説明した。

 今回のLRFは、前回の事業…

共有