物価高が続き家計も厳しさを増します。そんなときでも、少しだけ心安らぐ時がほしい。マンガ家のおづまりこさんは「ごほうび予算」として月に1千円程度、好きな物に使っているそうです。その良さを少しおすそわけしてもらいました。
世の中には意外と
派遣社員として10年間働いていた頃、毎月予算を立てて生活していました。予算から余った分を月に1千円程度、自分へのごほうびとして使う。楽しく暮らせていたのですが、でも家計簿を見直すと、ごほうびの使い道が同じようになっていました。決まった好きなお店に行き、好きな物を買うといった感じです。予算の余りではなく、初めから1千円のごほうび予算を作ったら、もっとやりたいことが広がるのではないか。そう思い、実践しました。
すると、やってみたいことがどんどん浮かぶようになりました。意外と世の中には1千円で楽しめることがたくさんある。最初は、食べ物でした。普段あまり買えないものを買おうと。イチゴの「あまおう」を1パック買って食べたり、バターを食べ比べたり。スキンケア用品などの雑貨もよく選択肢に入ります。
行ったことのない場所にも足を運ぶようになりました。降りてみたいと思っていた駅で降り、街歩きをする。海に行って何もしない時間を過ごす。それだけで癒やされました。とてもぜいたくで、必要な時間だと思いました。元々、出無精ですし、自分はアウトドアが苦手だと思っていましたが、意外とそうではなかったと気がつきました。
私は、買いたい物や行ってみたい場所などをリストにしています。考えるのが好きなので、リストにしているときが楽しい。リストを実行したら「やってやったぜ」という気持ちにもなります。思いつくものもあるし、雑誌やラジオで知ったものをストックすることもあります。行ってみたいところは、読んだ本や見た映画などが元になっていることが多いです。好きなエッセイストが行っていたり、場所にストーリーが結びついていたりしています。そういう積み重ねの知識も使っています。
この経験をマンガ家として、「わたしの1ケ月1000円ごほうび」というコミックエッセーにまとめました。
自分にこんな感情が
ごほうびの内容で得られる気…