10月27日の衆院選と同時に実施された最高裁裁判官の国民審査では、対象の裁判官6人のうち4人について、罷免(ひめん)を求める「×」印の割合(罷免率)が10%を超えた。「10%超」は、過去20年にあった7回の審査で1人もいなかった。異例の結果の一因に、あのドラマを挙げる声もある。
「裁判や裁判官って、自分にはあまり関係ないと思っていた。でも今回は関心を持てた」
青森市の公務員の女性(30)がそう話す理由は、NHKで今年4~9月に放送された連続テレビ小説「虎に翼」だ。
日本初の女性弁護士で、後に裁判官になった三淵嘉子さんをモデルにした作品。法律家たちが法の理念を胸に社会の不平等に立ち向かう姿が描かれ、最高裁裁判官も主要な登場人物だった。
女性は「法律がある以上、裁…