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 一票に込めるあなたの思いは――。参院選まで残り8日となった12日、全国8カ所の期日前投票所に記者が終日密着しました。各地で出会う有権者から、今回の参院選の見方やそれぞれの思いをお聞きし、その様子をタイムラインでお伝えします。

密着する期日前投票所は北海道千歳市、秋田県大仙市、東京都港区麻布、愛知県豊田市、石川県輪島市、大阪市此花区、香川県土庄町、長崎市の全国8カ所。投票に訪れた有権者に声をかけるほか、投票所周辺の様子も取材します。取材した方のお名前はカタカナで表記しています。

20:00(秋田県大仙市)

コメ巡る期待と不満 感じた一票の重み

 午後7時、周囲はすっかり暗くなり、日中にいた出口調査員もいなくなった。

 それから投票所が閉まるまで1時間待ったが、誰も現れなかった。大仙市選挙管理委員会によると、この日、大曲武道館で投票したのは251人だったという。

 あっという間の約10時間。近くの田んぼや河川敷にも立ち寄り、スマホの歩数計は1万8千歩を上回った。

 近くの売店で買ったさけのおにぎりをほおばる。「あきたこまち」のおにぎりは、粒がほどよく硬くて甘く、疲れた体にしみた。

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午後8時に投票所が閉まり、取材後に食べた「あきたこまち」のおにぎり=2025年7月12日午後8時5分、秋田県大仙市、玉那覇長輝撮影

 朝から多くの出会いがあった。農家だけでなく、家族連れや初めて投票に来た高校生もいた。思いはそれぞれ違っても、コメの価格や農業政策に対する期待と不満の声が多かったように感じる。

 朝一番に取材した米屋のコウジさん(71)が、託してくれた用紙を改めて読み返す。

 「農家はいつも、馬鹿を見ている」。一票に託した思いを伝えてほしい。そう願って記者の私に渡してくれたのだろう。一票の重みを感じた一日だった。(玉那覇長輝)

写真・図版
投票所から歩いて5分の河川敷で撮影した夕焼け=2025年7月12日午後7時06分、秋田県大仙市、玉那覇長輝撮影

20:00(大阪市此花区)

3分前に駆け込み「今の政治がいいとは思えなくて」

 期日前投票所が閉まる午後8…

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