「漫画家の出張」(2024年)

 北京を拠点に活動する中国の画家チェン・フェイ(陳飛)さんの日本初となる個展「父と子」が、東京都渋谷区のワタリウム美術館で開かれている。

 同館としても中国の現代作家の個展は初めて。きっかけは日本の画家・彫刻家の加藤泉からの紹介だという。チェンさんとは10年来の友人であるという加藤は開催に際して「僕たちは国も世代も作品のタイプも違うけど、絵を通して世界に接続したいと思ってる、同じ種類のペインターだ」とコメントを寄せている。

 チェンさんは改革開放さなかの1983年生まれ。国内では古典作品が再評価される一方、国外のものもさまざま見ることができ、画家としての養分になったと振り返る。日本の漫画からも影響を受けたという。

 今回は、コロナ禍の影響が残る2022年から25年にかけて描かれた新作絵画15点のほか、高さ7メートルの壁画、インスタレーションなどが展示されている。

■無力感を覚えたコロナ禍 娘…

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