都吹奏楽祭「2023マーチ&ポップス・イン・府中の森」のフィナーレで、全体合唱の指揮をする斉藤厚子さん(中央)=2023年7月9日、東京都府中市の府中の森芸術劇場、魚住ゆかり撮影

 吹奏楽コンクールやマーチングコンテストはいよいよ全国大会を迎えます。夢にまで見た大舞台で、持てる力を発揮し、悔いのない演奏をする秘訣(ひけつ)はあるのでしょうか。

 東京都板橋区立赤塚三中や桜川中など5校の吹奏楽部を指導し、うち4校を計13回、全日本マーチングコンテストに導いた東京都吹奏楽連盟理事長、斉藤厚子さん(65)に聞きました。

「いつも通り」のために

 吹奏楽コンクールやマーチングコンテストの本番で、生徒と一緒に目指したのは、「集中して、いつも通り、自分たちにしかできない演奏をすること」です。

 でも、その「いつも通り」が難しい。

 私の場合、本番直前でも特別なことはせず、できるだけ普段と同じように過ごすようにしていました。それを助けてくれたのが、いくつかのルーチンワークです。

のどの奥にゆで卵

 一つ目は、ブレス、呼吸の確認です。

 正しい姿勢をとり、のどの奥…

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