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北海道

 2021年に札幌市の小学生男児が中学生の男子生徒から性暴力を受けた事件で、市が「いじめ問題再調査部会」を設置し、再調査の必要の有無について検討することが、市関係者への取材でわかった。

 今年10月、市教委はいじめ重大事態として第三者委員会による調査報告書を公表した。だが、保護者は学校側の対応が長期化したことなどから、市教委でいじめ防止対策推進法に基づく運営がなされているかの実態調査を希望していた。それを受け、秋元克広市長が再調査部会の設置を決めた。

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 27日、部会の開催に伴い、記者会見を開いた男児の母親(40)は「市教委が法やガイドラインを正しく理解して運用しているのか」と訴えた。本事案を巡っては、組織的な情報共有がされず、母親による調査の申し立てが約5カ月放置されるなど、報告書では「教育現場が法を守るつもりがあるのか疑いたくなる」と指摘された。

 母親は「いまある制度を活用して、今後の子どもたちの命や安全、学校現場の先生たちを守ってほしい」と話した。

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