都市計画法違反が続いている「ノースサファリサッポロ」の入り口=2025年2月4日午前11時4分、札幌市南区、日浦統撮影

 札幌市は、民間動物園のノースサファリサッポロ(同市南区)が市街化調整区域に無許可で施設を建築したとして、都市計画法に基づく施設の除却(撤去)命令を出す検討を始めた。市によると、2005年の開園前から違法状態が続いており、再三にわたり文書や口頭で行政指導を重ねているが改善されていないという。園を運営するサクセス観光(札幌市)の意見を聞く聴聞手続きを経て、最終判断する。動物園に対する除却命令は全国初とみられ、実施されれば、閉園につながる恐れがある。

 ノースサファリサッポロは市中心部から車で約30分の山間部にある。ライオンやトラなど150種ほどの動物を飼育・展示している。動物と近距離でふれあえるのが特徴で、テレビのバラエティー番組にも登場した。ただ、最近はネット上で、こうした飼育展示が動物福祉の観点から不適切とする批判も出ている。

 サクセス観光の星野和生社長…

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