札幌市が検討している「敬老パス」(敬老優待乗車証)制度の見直し案について16日、市民から意見を募る「パブリックコメント」の受け付けが始まった。募集期間は来年1月20日まで。
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現行制度では、70歳以上の市民は地下鉄、市電、バスを10~24.3%と少ない自己負担割合で利用できる。市は今秋、財政状況や人口構造の変化などを理由に、当面は制度を存続させるが、2026年度から対象を75歳に引き上げ、自己負担割合を一律50%に引き上げる、などとする案を示した。
敬老パスを巡っては、物価高や運転免許の返納を求める社会情勢などの背景もあり、高齢者を中心に現行制度の存続を求める声は根強い。一方、現役世代の負担に配慮を求める意見や、「不公平感」の訴えもある。
市高齢福祉課は最終的な制度設計に向け、市民の声の反映を目指す。出前講座などを通して説明も重ねる方針だ。
意見の提出方法は▽高齢福祉課への郵送・持参▽ファクス(011・218・5179)▽メール(korei-chosei50@city.sapporo.jp