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新月寒体育館(仮称)は、大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)の近くに建設が予定されている=朝日新聞社機から

 札幌市は11日、大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)近くの新月寒体育館(仮称)の整備について、民間の資金とノウハウを活用するPFI法に基づく提案があったと発表した。提案者は、前田建設工業と社会システムデザイン。二つのアリーナの機能やアイスリンクを備える新アリーナは民間事業者が建設。完成直後に札幌市に所有権を移転したうえで、維持管理・運営は民間事業者が担う。多様なイベントを開催し、スポーツとエンタメのショーケースをめざす、としている。

 市によると、PFI法に基づく民間からの提案は初めて。運営権などを売却すれば、市は建設費を圧縮できる利点がある。他社からの提案も踏まえて検討し、1年程度で採否を決める。

 新体育館は2030年冬季五輪・パラリンピックの競技会場として計画されたが、招致は失敗に終わった。市は新体育館を、スポーツや集客交流産業の拠点とする構想だが、コンサートの利用などで「ドームとイベントの奪い合いになる可能性がある」との指摘もある。(日浦統)

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