韓国・ソウルで2025年8月15日、日本の植民地支配からの解放80周年を記念する「光復節」の式典で演説する李在明大統領

 韓国の李在明(イジェミョン)大統領は22日に朝日新聞などに寄せた書面での回答で、日韓の懸案となってきた歴史問題をめぐる過去の合意や解決策を踏襲する考えを示し、「未来志向」の関係を目指す考えを強調した。トランプ米政権への対応などを見据え、日本とは安定的な関係を築きたいという事情もあり、理念にとらわれない「実用外交」の姿勢が色濃く表れた形だ。

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 李氏は今年が日韓国交正常化から60年であると同時に、日本の植民地支配からの解放80年でもあることに言及。日韓関係について「過去を直視しつつ未来に進むこと」が解決策だとした。

 歴史をめぐる問題については「解決に至っていない問題が存在するのも事実」とし、「とても胸が痛む」と述べた。「謝罪は、相手の傷ついた心が癒やされるまで、真摯(しんし)に心からすることがふさわしい」とも指摘。「被害者の完全な名誉回復のための解決策を共に模索していく」とし、韓国の国民感情にも配慮を示す姿勢を見せた。

 その一方で「(過去の)問題…

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