大学入学共通テストの試験会場となった東京大本郷キャンパス=2024年1月13日、東京都文京区、狩野浩平撮影

 既卒者は、2025年大学入学共通テストの受験科目に注意を――。新学習指導要領で学んだ高3生が受ける来年の共通テストから、教科「情報」が新設され、他教科も新課程科目に変わる。既卒者向けに旧課程の内容で受験できる経過措置が1年間、設けられるが、一部の大学の学部学科、入試方式で、旧課程科目の利用を認めない例が出ており、文部科学省は各大学に改めて既卒者への配慮を求めた。

 来年から共通テストに新設される教科「情報」。高3生はプログラミングやデータサイエンスの内容も含む科目「情報Ⅰ」を受験する。既卒者も「情報Ⅰ」で受験できるが、旧課程で学んだ受験生への経過措置として、「社会と情報」または「情報の科学」のいずれかの選択問題を含む科目「旧情報」を設ける。

 だが、河合塾の調査(今年5月末時点)によると、一部の大学の学部学科、入試形式で、「旧情報」が利用科目に入っていない例があった。既卒者も教科「情報」の授業は受けていたが、「(高3時には)情報は共通テストの教科になっていなかったので、『旧情報』が選べるようにはしていない」などとし、情報以外の理科、地歴などの科目から選択する形にする例なども見受けられるという。

 また、数学でも、旧課程科目…

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