サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が20日に来日します。名前の頭文字から「MBS」とも呼ばれます。改革を断行する一方で強権的な政治手法が指摘され、さらに日本アニメ好きという側面もあるそうです。いったいどんな人物なのか、サウジアラビアの政治経済に詳しい、日本エネルギー経済研究所中東研究センターの近藤重人・主任研究員に聞きました。
――今回の来日の狙いは何でしょうか。
ムハンマド皇太子は16年に「ビジョン2030」という経済改革構想を打ち出し、サウジアラビア北西部に、新たな経済都市「ネオム」の建設を進めています。ただ、目標達成の年が迫るなか、資金面の問題などで進捗(しんちょく)が思わしくない。サウジ国内からの投資に頼るには限界があり、日本企業の参画を促す狙いがあるとみられます。
日本側も、石油の大供給国で…