東京メトロは28日、ホテル運営事業に参入する方針を明らかにした。東京都心に路線を張り巡らす強みを生かし、沿線に自社ブランドのホテルを建てて訪日外国人客(インバウンド)の需要を取り込む考えだ。ほかの鉄道大手と比べ、同社は鉄道事業の売上高、利益の割合が高く、事業の多角化をどう進めていくが、昨年10月の株式上場後の課題となっていた。
ホテル運営事業への参入は、この日発表した2025~27年度の中期経営計画に盛り込んだ。同社の駅の周辺ですでに保有する土地の活用を進める方針だ。
25年度中にコンセプトを定め、数年かけて事業規模などを具体化していく。開業は28年度以降になるとする。山村明義社長は会見で「駅付近で開発を行うことはまちづくりにも資する。鉄道の魅力や利用の向上にもつながる」と述べた。
同日発表した25年3月期決…