東京都墨田区の賛育会病院で、病院の関係者のみに身元を明かして出産する「内密出産」の初事例があったことが関係者への取材でわかった。
同病院では3月末から、新生児遺棄などを防ぐため、内密出産のほか、親が育てられない子どもを匿名で預かる「ベビーバスケット」(いわゆる赤ちゃんポスト)に取り組んでいる。
ベビーバスケットにもこれまでに数人の預け入れがあったが、病院によると、女性たちはいずれも医療関係者の立ち会いのない孤立出産だったという。
ベビーバスケットへの預け入れや内密出産に関して、病院や児童相談所などの対応は適切だったのかを検証するため、東京都は11日、弁護士や児童福祉の専門家らでつくる検証チームを設置したことを明らかにした。妊産婦や子どもの安全確保や支援が妥当だったかどうかを検証するとしている。