キャンパス内の春名展生・東京外大学長

 東京外国語大学に若き学長が誕生した。フォーマルはぎこちないと、白色のTシャツを着てキャンパスで過ごす。

 異色の経歴だ。

 東京大工学部で都市計画を学んだが、東大大学院の専攻は国際関係論。環境問題の要は持続可能な社会の実現と捉え、政治への強い思いが芽生えたという。

 さらに、「目的が論文を書くことだけに向いていないか」と研究に悩み、38歳でようやく博士論文を書き終えた。

 その間、愛知県の私立大で非常勤講師を務め、都内から新幹線で通い、1泊1500円のゲストハウスに泊まりながら週2日4コマの授業をした。その頃の留学生への指導経験を生かし、東京外国語大に公募採用された。40歳で初のフルタイム勤務だった。

 講師になり、3年後に准教授…

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