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新理事長に就任し会見する東京女子医科大学の清水治理事長(右)=2024年12月13日、東京都新宿区

 東京女子医大(東京都)が13日、推薦入試で寄付金を考慮していたとされる問題などについて不正と認め、改善計画を公表した。

 不正があったとした同窓会による推薦入試は、2026年度入試から廃止するとした。

 6日に就任した清水治・新理事長が記者会見し、「推薦入試にあたっての寄付金の問題は極めて不適切だったと真剣に受け止めています。制度として不適切なことがないようしっかり対応していきたいと思います」と述べた。

 同大の医学部推薦入試では、同窓会組織「至誠会」の推薦する受験生を決める際、寄付額が考慮された、などとされた。同大を調査した第三者委員会も8月に報告書で問題を指摘した。

 同大は13日、入試との関係が疑われる場面での寄付の受領は「問題」とし、得点操作による順位の入れ替えもあったとした。

 その上で、同会推薦の受験生側から受け取った寄付の返金や、同推薦入試廃止などの方針を明らかにした。

 また、学内人事において、寄付額などのポイントが考慮されていた制度についても「不適切だった」とした。

 一連の問題に関しては「(問題を受けて解任された)元理事長の専横を阻止できなかった」などとし、理事や評議員らに多様な人材を選び、元理事長の法人運営への関与を「将来にわたって禁止」するなどとした。

 改善計画について、同大から報告を受けた文部科学省の担当者は「書いてある内容は着実に実行してもらいたい。その進捗(しんちょく)を注視、確認していく」と話した。

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